タイトルだけ見て、100歳の少年てなに?ものすごいスピードで老いていく病気の少年?これ絶対泣く系でしょ…って身構えて見始めたんですが、ちょっと自分の想像と違った余韻の残る映画でした。
いや結局ちょっとホロリと泣いてしまったけど、押しつけがましい感動シーンみたいのがなくて逆に切ないというか。
以下ただの感想文なんだけど、これから観る人は読まずに観てきてくださいー
100歳の少年と12通の手紙
Amazonプライムビデオ
白血病で入院している少年と、ピザのデリバリーをしている女性ローズのお話です。
ローズの言葉がついメモをとってしまうくらい心に刺さる
ひょんなことから少年に面会にくるようになったローズがすごく素敵な人でした。
そのセリフがめちゃくちゃ心に刺さる。ついメモして何度も見返してしまうレベル。
「口に出さない思いは心に積み重なって新しい考えが生まれない。黙ってると心が腐るの」
これはローズが少年に手紙を書くように説得するときに言ったセリフ。
これほんとそう、思ってることがあるならちゃんと声に出して伝えたほうがいい。日記でもブログでもいいけど、とにかくアウトプット大事!
自分の中で大事に抱え込んでも自分の想像力を超える結論は導けないし、考えれば考えるほどネガティブな方向に流れていくことも多いもん。
悩みだって口に出してしまえば案外たいしたことじゃないことも多いし、人にきいてもらうだけで整理できることもあるよね。
わかってもらいたいことは口に出して伝えないと察してはもらえないし、それで「わかってもらえない!」とか言うようじゃ時間の無駄すぎる。
でも言えないこともあってウダウダすることも多くて。
心が腐るからこれからどんどん言おう。心に新鮮な風が入ってくる隙間を作らねば。
「気を楽に。あまり自分を重要視しないことね」
これは患者を助けられなかった無力さを嘆く医師に対して言ったセリフ。
この「自分を重要視しない」っていうのわたしすごく大事にしたいです。
ローズは「自分の力でどうにもならないことに対してまで責任を感じるのは馬鹿げてる」という意味で言ったんだと思うんですが、他にもいろんな意味で「自分を重要視しない」姿勢って大事な気がします。
なぜだかみんなが自分の一挙手一投足を見ているような、なにか期待されているような錯覚に陥ることってたまにないですか?
自分の決定にすべてがかかってる!とか自分がどうにかしないとダメだ!といろんなものを一人で抱え込んで自爆してしまうことがわたしよくあります(よくあったらダメなんだけど。
でも自分にしかできないことって実はそんなにないし、人を頼ることは甘えじゃないし、なんでもかんでもは上手にこなせない自分をちゃんと受けいれないと逆にまわりに迷惑をかけることになるわけで。
当たり前だけど「できる範囲」でベストを尽くすの大事。自分の戦える土俵の見極め大事。
あと見られてるようでそんなに見られてない!自分が自分のことで手一杯なように他の人も自分のことで手一杯で他人にそんなに興味ないからね。
自意識過剰になって他人の目や評価を気にしすぎて自分のやりたいことを我慢したり、言いたいことを言えなかったり、行動に規制をかけることのないようにしないと。
どう生きたって自分の責任だから自分の本心を見失わないようにしたいです。
生きたいようにいきていいんだぞー!
自由だー!(って書いたら犬井ヒロシで再生されました。懐かしい…)
できることで生きていく
映画ではローズの背負っているものがいまいちよくわからなかったんですが、自分にできることを精一杯やって生きているパワフルな姿はすごく逞しくて、生きて行くってそういうことかなあとぼんやり思いました。
「好きことで生きていく」っていうのが最近の流行りだけど、「好きじゃなくても、自分にできることをやって生きていく」のもいいと思うんですよね。
ローズも別にピザが好きってわけじゃないんだけど、「だってわたしこれしかできないし」って言いながら毎日毎日大量のピザを焼いて、それは結構幸せな姿に見えました。
別に好きでもないピザだけど、それを食べてハッピーな気持ちになってくれる人たちがいて、そういうの見てたらピザ焼いてるのも悪くないわよっていう感じ。
「好きなこと」が「誰かを幸せにすること」なら、その仕事自体が好きかどうかなんて関係ないのかもしれない。
誰かが自分のおかげでほんの少しでも幸せを感じたら、これ最上の承認欲求の充足だとわたし思います。
「100歳の少年と12通の手紙」を観た感想まとめ
ローズがとにかく素敵でした。こういう人がそばにいたら幸せだろうな。こういう人になりたいなーって思いました。
この映画は本が原作なんだそうです。
ぜひ原作読んでみたい、Kindleで買いたい!と思ったけど紙の本しかなくて仕方なく紙の本ポチリました。
もっとがんばれKindle…!
明日届くので土日は読書しようとおもいます。
届きました!
映画を観たあとだからか読みながら光景が目に浮かんできます。そして想像してた内容と違いました!
これはいい本と出会ってしまった。
100歳の少年と12通の手紙
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